ヨンパチ学問ニッキ

日々の耳学問メモ。BBC RadioとCBC Radioで聞いたものの記録。

五月も三分の一が過ぎた金曜日

もう5月になってしばらく過ぎた。こちらはまだ結構寒くて上着が手放せない。

4月末にベルリンで行われた某カンファレンスで報告してきた。私が大学院生のころから読んできた大物たちが集まった小規模カンファレンスで、色々な人と話せてとても楽しかった。

このカンファレンスの報告をもとにした出版計画があり(私の論文が載るかは別問題だけれども)、その相談で出た意見が日本と違うなと思ったのでメモ。

  • Edited bookはできるだけ避けたいという意見がほとんど。理由は、読まれないからとのこと。
  • むしろジャーナルの特集号の形をとったほうが、まだ読まれるだろうという意見があった。
  • カンファレンスのテーマにそった重要なresearch questionsを4つほどたてて、それに対するpros and consを論じる論文をいくつか入れるというものもあった。使いやすくて読まれる本になるかもと。

どれだけ読まれるかが基準なのだな。引用数が評価されるので、引用されやすいように、ということにも結びついているのだろう。

確かに最近は、私でも紀要などに書いた論文でオンラインにあがっているものを読んでくださったと声をかけていただくことが増えているので、オンラインに出ない本に書くより、紀要論文であってもネットの検索から本文が読めるものの方が自分の研究を誰かに知ってもらう契機になっているという側面が日本でもあるかもしれない。