ヨンパチ学問ニッキ

日々の耳学問メモ。BBC RadioとCBC Radioで聞いたものの記録。

What the Foucault?

2021年5月に放送されたもの。2020年12月、あの超短命政権に終わったLiz Trussが一大臣だった頃に、ポストモダニズムの親玉としてフーコーを批判するスピーチをしたことがあったらしい。自分が学校に通っていた頃は性別による差別と人種差別については勉強させられたが、子供達は読み書きを十分に教えられなかった。当時、ポストモダニズムが流行っていたからだ(?)。ポストモダニズムは、社会の権力構造やレッテルを、個人や個人の努力よりも重視する思想である。ということを述べたらしい。

このスピーチを受けて、Liz Trussの適当な言い分に反論するために作られた回のようす。フーコーは何ではないかを明らかにする内容。フーコー相対主義者ではない。フーコーは反逆(rebellion)の哲学者だが、彼の権力についての思想は必ずしも反権力の政治的基盤になるようなものでもない。

フーコーはUCバークレーに招かれてアメリカで人気が出て、アメリカ経由でイギリスに輸入されたそうだ。

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CBC News: The World at Six December 21-22

二日分まとめて。

バンクーバーで一日に30センチの降雪があり、空港が大混乱とのこと。離陸できない飛行機でゲートが塞がっていて、ひどい場合は12時間機内で待たされたらしい。最近の国内線のエコノミー席の狭さを考えると、とても辛そう。イギリスのストについても繰り返し報道されている。よくストをやっている鉄道などに加えて空港の入国審査官や荷物係、さらに今回は看護師に救急車の運転手も。しばらくは旅行しないのが正解のように思う。

2019年の暮れに、ダブリンからベルファストに電車で旅行したのは楽しかったな。ダブリンは機会があればもう一度行きたい。ベルファストからリバプールへのフェリーに乗ったところ、大変な悪天候で洗濯機の中にいるようなひどい経験をしたのを思い出す。私たちはたまたま個室をとっていたが、皆そのあたりの床で寝込んでいた。リバプールに着くしばらく前にようやく天候が落ち着いて、お腹を空かせた娘とカフェテリアに酔ったところ、出てきたハンバーガーの肉が味のしない段ボールのようだったのは、今も時々話題に出る。

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CBC News: The World at Six for December 14 2022, 9:30 p.m. Eastern

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ソマリアで飢饉になりかけている。この件についてはBBCもここしばらく繰り返し伝えているな。

先住民としての地位回復を可能にする法案の修正案について。1857 Gradual Civilization Act,, the Indian Act of 1876を通じてあったEnfranchisement(市民権付与?和訳要確認)制度の修正。カナダへの同化政策として、先住民の権利や地位を放棄させてカナダの市民権を付与するもの。しばしば強制的に行われた。先住民が子供をresidential schoolに行かせないための方策でもあった。修正案では、放棄した先住民の地位を再登録できるようにし、子供に引き継ぐことができるようにする。

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Is ethical surrogacy possible?

倫理的によい代理出産はありうるのか。あるいは、すべての代理出産は女性の身体の商品化でしかないのか。両サイドの主張をできるだけバランスよく取り上げようとしている印象。代理出産はヨーロッパの大陸側ではほぼ禁止されているが、イギリスでは一定の条件下で容認されている。法整備にまだ問題ありとのこと。

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Referendums and teletubbies

この組み合わせは個人的にツボだが、関係があるわけではなくて、色々なエピソードを紹介する番組のようす。このポッドキャストは初めて聞いた。分離独立を問う住民投票関連では、1995年のケベックの話でStephane Dionが登場。別の話題で、オーストラリアで1975年に起きたConstitutional crisisの話が面白かった。総督が首相を辞めさせたことがあったと。カナダの総督もそこまでの権限を持っているのかな。そのうち調べてみること。テレタビーズについては、プロデューサーのアン・ウッドが話していた。実写だったので大変だったし、面白かったけれど、もうやりたくないわねとのこと。

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What's the point of street protest?

ストリートプロテストに参加しても、何も変わらないことの方が多いのに、なぜ人々は参加するのか?参加すること自体に意味がある。参加により自分のアイデンティティを得る。自分は意見を持つ意見の表明。変化が生じるとしたら、長期的な変化。BLM運動で何か変わったか?というのは、確かにわからない。日本にいるせいか、自分の立ち位置のせいかあまりピンと来ない。#MeTooについては、人々の関心が広がり、これまで問題とさえされていなかった事柄が問題視されるようになったという変化は感じる。

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